【Russia2018】総括・・・

投稿者: | 2018年7月18日
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 今更ながらワールドカップの総括・・・ようするに言いたいことを言うだけ。

●守備、カウンター、セットプレー●

 今大会の象徴的な戦術はこの3つであることは誰も疑いの余地はないと思う。これまでティキ・タカがもてはやされポゼッション重視の戦術がサッカー界を専管していた。この流れが今後変わるかは不明だが、今大会ベスト4に残ったチームはそれとは異なる戦術で戦っていた。どのチームも堅い守備をベースに速いカウンターで相手陣へ攻め込みフィニッシュに至るかセットプレーを得る。攻撃的なサッカーで見るものを魅了したベルギーも決して守備が脆かったわけではない。寧ろ、クルトワ、コンパニ、アルデルワイレルト、ヴェルトンゲンといった優秀な守備陣がおり、全員が深い位置で守備を行うことも何度かあった。彼らのサッカーで特徴的だったのはその守備からのロングカウンターで、ベスト4のチームは形は異なるがショートだけでなく長いカウンターの形を確立させていた。ベルギーはボールを奪うとアザールやデ・ブルイネが捌き両サイドが走り前線のルカクも走った。全員がスピードに乗ってそのまま相手ペナルティエリアまで侵入してフィニッシュに至った。フランスはベルギーとは異なりボールを奪うと長いボールをエムバペに入れとにかく彼のスピードで全体を引き上げていた。クロアチアも両サイドに速い選手がおりモドリッチやラキティッチもボールを持って攻め上がることができた。モドリッチの運動量はその時も活きていた。大会史上最多の9ゴールをセットプレーで決めたイングランドもスターリングのスピードを活かして攻めていた。クラブチームでは分からないが代表ではこの速いロングカウンターを戦術の1つとして採用するチームが増えるかもしれない。

●強豪国の苦戦●

 今大会を振り返るときに必ず使われるフレーズがこれだと思われる。ベスト4に残ったチームで本当に優勝候補筆頭に上げられるチームは1つなかった。どこも”優勝する可能性はある”といった感じだったし、クロアチアの決勝進出を予想できたものは少なかったはずだ。イングランドに至ってはまったく期待されていなかったといっていい。それもこれも他の強豪国がグループリーグで苦戦したからで、それを立て直せるチームもなかった。ドイツはラームがいなくなったことで覇気まで失ったのか全大会までここ数年見せたような絶対的な強さは見せられずじまい・・・アルゼンチンは最後までメッシ依存から抜け出せず、決勝トーナメントには進出したが19歳の新鋭にいいように料理された。ブラジルにしても勝てる相手に勝っただけで、前回大会より今回の方がショックが大きいのではないかと感じる。選手がどう感じるかはともかく、ブラジル国民は自国の代表がベルギーに完敗するなど受け入れられるだろうか・・・スペイン、ポルトガルも緒戦で燃え尽きたのか、イラン、モロッコのプライドをかけた姿の方が寧ろ目立った。どの国も4年後のワールドカップの前にコパ・アメリカやEUROがあるわけで、そこまでに建て直しを迫られる。スペインはすでにルイス・エンリケを新監督に据えて新しいスタートを切った。ここに上げた国で監督が続投する国は少ないと思われるが時間は思っているほど多くない。

●アフリカ勢の不振●

 90年イタリア大会が終わったとき、21世紀はアフリカの時代になると行った者がいた。アフリカの国がワールドカップを制するという者もいた・・・しかし、未だにそれは成し遂げられていない。それぞれの国の協会が不安定で、それがチーム強化に悪影響を与えている。今大会では参加5カ国がすべてグループリーグで敗退するといった内容だった。
 それでも、ナイジェリアにしろモロッコにしろ今大会の彼らの戦い方は興味深かった。ナイジェリアは身体能力だけでなく組織的な守備やカウンターを仕掛けていたし、モロッコも個々の力だけではなく全体のパスワークで攻撃を作っていた。すべての国がグループリーグ敗退したことは問題だが、アフリカの国々のサッカーが変わりつつあるのか知れない。

●ルール変更●

 今大会の大きなルール変更は2つ。1つは延長戦での4人目の選手交代が可能になったこと。そして、サッカー史上最も大きな変化は他でもないVARの導入・・・延長での選手交代枠追加は例えば90分で逃げ切りのため守備的に戦い選手枠も使い切った後追いつかれて延長になった段階で攻撃的な選手を投入し再度選手の意識を攻撃にシフトするといった戦術の幅が広がるかもしれない。
 そしてVAR・・・今大会は非常に多くのPKが取られた大会だが、やはりVARの存在が大きい。微妙なハンドはほぼPKに繋がるし、シュミレーションもしずらくなった。今まで微妙な判定で議論の的になる部分が白黒はっきりするようになったのは選手にとってはよかったかもしれない。ファンとしてはサッカー談義の話題が減る可能性はあるが、それでも確実な判定が行われるのは評価すべきところ。判定にかかる時間も許容範囲だった。後はこれによってレフリーの技術が落ちないことを祈りたい。
 ルール変更ではないが、今大会微妙な判定はほぼすべて流された。中には流してはいけないシーンもあったが、これによりボールと選手が動く時間が多くなった。ファンは選手が転がるところやプレーが止まるところを見に来たわけではないので、ポジティブに捕らえたい。

●終わりに・・・●

 というわけで、選手同様、ファンもこれから短いオフになるわけだが、今大会はどのような大会に取られるだろうか、早期敗退した強豪国や参加すらしなかったオランダ、イタリアは面白くない大会だったかもしれないが、これだけ大荒れの大会もめったにないわけで素直に楽しい大会だったと思う。そんな楽しい大会を盛り上げたのが地元ロシアだった。彼らの健闘があったからこそロシア中が燃え上がったわけで彼らの戦いに拍手を送りたい。予選でも本大会でも強豪国は胡坐をかいていられなくなった。今後サッカーの行方に興味が持てる大会だった。

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